2016-09-26から1日間の記事一覧

芭蕉翁2

思えば東下のころの我が姿余。 自らを鼓舞し、当代の屈指の詩人たらんとせし人生の門出。 卑屈と高邁の精神闘争につかれ日銭を稼ぐに窮窮として。 しかし胸奥でもちつずけたミューズへの強き憧憬は頑迷。 草庵の隙間風、硯の水は凍るよう。 ふっと墨を薄める…